お菓子作りに惹かれた理由のひとつに、「同じ素材から無限の可能性を引き出せる」という点があります。小麦粉や砂糖、バターなど、基本的にはどのお菓子も同じような素材で作られますが、そこから焼き菓子やケーキ、ムース、タルトなど、さまざまな形に派生しています。この「素材をどう活かすか」というアプローチの仕方が、自分の性格や考え方が当てはまり、お菓子作りにのめり込むきっかけになりました。
もともと独立心はありませんでした。 北野ホテルでパティシエとして働きながら、与えられた仕事をコツコツとこなしていく中で、任される仕事の幅が広がり、責任感も自然と芽生えて特にホテルでの経験の中で、3店舗の立ち上げを任されたことは自分にとって転大きな機となりました。作り手という仕事だけではなく、お菓子作りは自分の「バイブル」のような存在になりました。
飲食業界では、ある程度の経験を踏まえて「シェフとしてキャリアを続けるか、オーナーとして独立するか」という二つの道に分かれると感じています。 「好きだから続けたい」という思いが強く、独立という道を選びました。
現在は、2つの柱を軸に店舗を運営しています。 ひとつは「美味しさと安全性の両立」です。 最近、アレルギーを持つ方が増えてきているため、乳製品やナッツ、卵などのアレルギー。「安全なものを選び、楽しんで美味しい」、原材料や製法を丁寧に選び、それでも安心してお召し上がりいただけるお菓子作りを大切にしています。
もう一つの柱は、「好きだから続ける」というシンプルな信念です。 お菓子作りが好きという気持ちが、自分の原動力であり、初動のきっかけでもあります。この気持ちを大切にしながら、自分自身の手で新しい挑戦を続け、より多くの人々に喜びを届けていきたいと思います。