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経営者紹介

【関西イキザマ図鑑】#30 記憶に残る香りを届ける体験 | Sillage(シアージュ) 筒井千景さん

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設立

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経歴

私は「Sillage(シアージュ)」を運営している筒井と申します。23年4月にこのスタジオを立ち上げ、香りを通じて人の記憶や感情に寄り添う活動を続けています。香水は日用品のように毎日欠かせないものではありませんが、その人にとって大切な瞬間や節目を鮮やかに彩る特別な存在になり得ます。私自身、香りによって過去の出来事や気持ちが鮮明に蘇った経験があり、香りが持つ力をより多くの方に届けたいという強い想いから、この事業を始めました。現在は一人で全ての業務を担っているため、運営と日常生活との両立に苦労することもあります。しかし、ご来店いただいたお客様が「自分だけの香りをつくる楽しさ」を感じ、笑顔で帰られる瞬間は、何よりのやりがいとなっています。お客様一人ひとりに丁寧に向き合えることを強みとして活動しています。

事業内容

当スタジオでは「香水作りの体験提供」を中心に事業を行っています。お客様にはただ既製品を購入するのではなく、自分自身の感性で香りを選び、調合し、世界に一つしかないオリジナル香水を完成させる楽しさを体験していただけます。「記念日に残る香り」、誕生日、結婚記念日、デート、家族の思い出づくりなど、大切な瞬間を香りとして形に残せるのが特徴です。他の店舗との差別化ポイントは、調香の自由度にあります。ベースから好きな香りを自由に選べ、多様な単一香料を使用できるため、完成する香水は本当に多彩で個性豊かな仕上がりになります。さらに、体験を通して「香りが記憶に与える影響」を学べる点も好評です。お客様が完成品を手にした時の満足そうな表情を見ると、香水づくりの楽しさと奥深さを共有できたことを実感し、この事業の意義を強く感じます。

創業きっかけ

私が香水のスタジオを始めた理由は、「香りを記憶に残る形で人々に届けたい」という想いです。幼い頃から、香りと記憶が強く結びついていることを感じていました。ある香水の香りで当時の情景や気持ちが鮮明に蘇った経験は、私にとって忘れられない出来事であり、この力を他の人にも体験してほしいと考えたのです。開業当初は多くの課題に直面しました。特に大きかったのは「香水は生活必需品ではない」という点です。需要をどう作るか、体験型サービスをどう広めていくかが大きな壁でした。さらに、ワンオペで全てを回しているため、業務量と生活の両立にも苦労しました。しかし、お客様に来ていただけるようになり、小さな成功を積み重ねることができました。振り返れば、困難も含めてすべてが学びであり、今の自分の糧になっています。

理念

シアージュの理念は「記憶に残る香りを創る体験」です。香水を単なる消費財としてではなく、人生の節目や大切な出来事を刻む「特別な記録」として位置づけています。香りは目には見えませんが、心に深く刻まれるものです。ある香りを嗅いだ瞬間に過去の思い出がよみがえるように、香りには感情を呼び覚ます力があります。この力を最大限活かすため、当スタジオでは調香の自由度を高め、お客様自身が主体的に香りを創り出せる仕組みを整えました。香料を選べることで「自分の好みがそのまま形になる」という体験を提供しています。また、体験中のプロセスも重視しており、香りを選びながら「この香りは自分にとってどんな思い出につながるか」を考えていただくことで、より深い体験が得られます。最終的に完成した香水がその人にとって特別な宝物になること、それが私の一番の喜びです。

今後展望

今後は、体験だけでなく「商品」として香りを届けられるようにしたいと考えています。具体的には、オリジナル香水を販売できる体制を整えることを今年中の目標としています。店舗での体験を経た方が「また欲しい」と思った時に、遠方でも気軽に購入できるようにすることで、香りをより身近な存在にしていきたいです。さらに将来的には、ブライダル関連のサービス展開を構想しています。結婚式という人生最大級の晴れ舞台に、その人のためだけに調香した香水をまとっていただければ、一生忘れられない思い出になるはずです。私は「店舗数を増やすこと」よりも「地域の方々に広く認知され、愛される存在になること」を重視しています。店舗だからこそできる丁寧な接客や、一人ひとりに寄り添うサービスを続けながら、地域に根差した香りの拠点になっていきたいと考えています。

コメント

筒井さんが大切にしているのは「香りを記憶に残す」という想い。お客様が自分の感性で香料を選び、世界に一つだけの香水を完成させる瞬間は、まるで自分の物語を香りで描いているようでした。ワンオペでの運営は大変なはずですが、それを力に変えて挑戦を続ける姿は本当にまっすぐで、親近感も感じます。これからはオリジナル香水の商品化やブライダル分野への挑戦など、香りの可能性をどんどん切り開いていくとのこと。香りを特別な「記録」として広めていくシアージュの未来にワクワクが止まりません。

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