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Interview

経営者紹介

【関西イキザマ図鑑】#32 親子に“安心と学び”の居場所を | にじいろひみつきち 西宮 細江愛子さん

氏名

事業名

設立

所在地

経歴

はじめまして、「にじいろひみつきち」西宮で活動している細江愛子です。鹿児島生まれ大阪育ち、今は西宮を拠点に、保育士やたくさんの資格を持ちながら現役で子どもと関わっています。2人の子どもを育てている母でもあります。
現実には思うようにいかないこともあったが、それ以上に子どもたちの可愛さや愛おしさ、成長を間近で見守れる喜びを実感してきました。
結婚・出産を経て育児の最中に両膝の半月板をケガしてしまい、医師からは「保育士は無理かも」と言われたこともあったんです。
でも、やっぱり私は子どもと関わることが好きで、保育士以外は考えられなかったです。リハビリをしながらご縁をいただいた保育園で現役保育士として園に戻り、同時に「もっと親子で安心して過ごせる居場所が必要だな」と強く感じるようになりました。そんな想いが今の活動につながっています。

事業内容

私たちの活動は「遊びが学びに変わる」というテーマで進めています。

保育士としての専門性を活かし、子どもたちが楽しみながら自然と育ちにつながるような遊びや制作のプログラムを提供しています。
遊んでいる中にも“学びの種”が隠れていて、それを一緒に見つけたり育てたりできるのが、この活動の魅力です。

また、子育て中の保護者の方にとっても、ここが少し肩の力を抜ける場所になればと思っています。
「ちょっとした学び」や「安心感」を持ち帰っていただけるように、保護者向けのサポートも意識しています。
さらに、地域の方々とのつながりを大切にし、無印良品やネッツテラスなど商業施設での出張イベントも行っています。
親子で気軽に参加でき、遊びや学びを一緒に体験できる機会を広げています。そして一番の願いは、親子が安心して集まり、ワクワクを共有できる居場所をつくることです。
子どもたちにとっても保護者にとっても「ここに来ると楽しい」と思えるような、笑顔があふれる場所を目指しています。

創業きっかけ

にじいろひみつちを始めるきっかけは、私自身が怪我をして「保育士をこのまま続けるべきか」と悩んでいた時期にあります。
そんな時、寺下さんから声をかけてもらい、「自分の経験や想いを活かせる場所がある」と感じたことが大きな転機になりました。
保育への情熱を途切れさせたくない、そして「親子が安心して過ごせる居場所をつくりたい」という思いが重なり、自然と活動に合流する流れになったのです。

ただ、創業当初は決して楽な道のりではありませんでした。
寺下さんとは保育に対する考え方が似ていたからこそ一緒にやってこられましたが、細かなアプローチの違いをどうすり合わせるかで、何度も対話を重ねました。ところが、互いに保護者としての役割もこなしていたため、落ち着いて話し合うための時間を確保すること自体が大変で、夜遅くやちょっとした合間を縫っては意見を交わし続けました。「対話をやめなかったこと」こそが、今につながっていると感じています。時間的にも体力的にも苦労はありましたが、それでも「一緒に子どもを育てるように、親子と関わりたい」という思いを共有できたからこそ、にじいろひみつきちはここまで続けてこられました。

理念

子どもたちが「そのままの自分で大丈夫」と思える時間を大切にし、親子で一緒に楽しみながら喜びを分かち合えるプログラムを用意しています。ただ楽しいだけでなく、想像力や自分で考える力を育む工夫がされています。私はもともと子どもが大好きで、「子育ては自分に向いている」と思っていました。でも実際に育児が始まると、決して簡単なことではなく、イヤイヤ期などの対応では、自分一人で受け止める大変さを痛感しました。保育士としては同僚と協力しながら乗り越えられたことも、母親としては一人で抱え込む場面が多く、孤独を感じることもありました。「誰かと一緒に、この気持ちを分け合いたい」「一緒に子どもを育ててほしい」、そんな思いから、親子が安心して集まり、遊びながら学びや成長を共有できる場所として「にじいろひみつきち」を始めることになったのです。保育士としての専門性と母としての実感、この両方を活かして寄り添えることが、私たちの強みです。10月からは西宮の拠点で新たにそれぞれの地域に合った活動も広げていきます。

今後展望

これからの目標は、親子が安心して集まり、思いきり楽しめる居場所を地域でさらに広げていくことです。地域の企業やイベント主催者と協力し、子どもたちが「自分でできた!」と実感できる新しい体験を届ける活動にも力を入れていきます。

そして何より大切にしているのは、にじいろひみつきちの保育のスタイルを資格として体系化し、学べる仕組みを作ることです。この資格を通じて、保育士や子育てに関わる人たちが自分に合った関わり方を見つけたり、親子活動やイベントに取り入れたり、地域での居場所づくりに活かせるようにしたいと思っています。資格化することで、私たちの「遊びが学びに変わる保育」をより多くの人に届け、広げていくことができると考えています。

子どもたちが好きなことや苦手なことを見つけるきっかけを作り、親子が安心して戻れる“もうひとつの家”のような居場所を広げていきたいと考えています。

コメント

細江さんのお話を伺っていて強く感じたのは、“子どもと親の両方に寄り添える視点”を持って活動されていることです。保育士としての専門性と、母としての実体験。その両輪があるからこそ、子育て中の方が安心して「ここにいていいんだ」と思える居場所をつくれるのだと思います。

また、怪我によって一度は「保育士は無理かも」と言われながらも諦めず、リハビリを経て現場に戻り、さらに新しい挑戦へと踏み出した姿勢には胸を打たれました。にじいろひみつきちは、遊びが学びに変わるだけでなく、大人にとっても“安心できるもう一つの居場所”なのだと感じます。

地域イベントや資格化への取り組みなど、活動を広げる姿勢もとてもエネルギッシュで、これからどのように広がっていくのか楽しみです。子どもも大人も一緒に笑顔になれる空間、その実現に向けた細江さんの歩みを、これからも追いかけたいと思いました。

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